カッティングはダイヤの全体的なバランスと研磨の仕上げの状態のことです。カラット、カラー、クオリティは自然により作り出されるものですが、カッティングだけは人の手により作り出されます。

カッティングはダイヤの完成度を左右するものなので、最新の技術と経験を持ち合わせた熟練した職人技が必要です。そうして出来上がったダイヤは、光をよく取り込み、華やかなきらめきがあり、高い価値を持ちます。

カッティングの世界でダイヤの最高ランクは「3Excellent(トリプルエクセレント)」と言われ、近年では一般の方でも選択できるようになっています。

ダイヤのカットは、種類が多くその総数は数え切れないほどです。ダイヤに施されるカットはダイヤの原石の持つ大きさや形状により決まります。また、場合によっては原石の形に関係なく、消費者の好みやデザイン性によって決まることもあります。

婚約指輪などに用いられる人気のカットには、ラウンドブリリアントカット・プリンセスカット・エメラルドカット・ハートシェイプカットなどがあります。どれもクラシック・キュート・エレガントとモチーフが異なるので、違った雰囲気を感じることができます。

ダイヤ以上に硬い物質はなく、特殊な方法を用いて加工が施されています。その加工法には研磨・劈開・レーザー・イオンビームなどがあります。

研磨では、ダイヤ粉末を用いて研磨するか、真空中で加熱した鉄板でダイヤを研磨します。劈開加工では、ダイヤの劈開性（平面に平行に割れやすい性質のこと）を利用して原石を無駄なく二つに分割します。レーザー加工では、YAGレーザーを用いてレーザーの熱によりダイヤに加工を施し、穴あけや切断に多用されます。イオンビーム加工では、アルゴンイオンをダイヤに照射し、スパッタリング現象を利用して、ダイヤ表面を除去します。

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